現場の構造

リスクと責任

制度と現場のズレ⑤責任を明確にするほど、責任は見えなくなる

責任は、明確である方がよい。誰が何を担当するのか。誰が監督するのか。誰が確認するのか。どこまでが自分の責任なのか。現場を安全に動かすためには、こうした役割の明確化が欠かせません。特に建設現場では、資格を必要とする業務も多く、工事全体あるいは...
企業の仕事

大統一理論⑥「統一したい」のは宇宙なのか、人間なのか

ここまで、私たちは「大統一理論」になぞらえて考えてきました。物理学では、異なる現象の背後にある共通の法則を探しています。一見すると別々に見えるものを、一つの原理で説明できないか。その考え方は、科学を大きく進めてきました。しかし、ここまで考え...
企業の仕事

大統一理論と現場④手段が目的になると、現場はおかしくなる

前回まで、私たちは「現象をどのように捉えるか」について考えてきました。目の前で起きていることを、そのまま受け取るのではなく、条件をそろえ、繰り返し確かめる。そうすることで、現象の中にある一定の関係が見えてくる。しかし、ここにはもう一つ、注意...
現場の構造

大統一論と現場技術③ 技術は「目的」から生まれる テーマ:道具には必ず目的がある

前回、私たちは「再現性」について考えました。現象を客観的に捉えようとすると、同じ条件で確かめる必要が出てきます。温度、時間、材料、方法など、できるだけ条件をそろえることで、同じ現象がもう一度起こるのかを確かめる。再現性を高めるために、人は「...
現場の構造

大統一論と現場技術②再現性を求めると、人は「条件」を作り始める

前回、私たちは「現象は、どうやって客観になるのか」という問いを考えました。目の前で起きたことは、まず一つの出来事(現象)です。それを観察し、記録し、他の人にも確認できる形にする。そこに、**エビデンス(客観的な判断を支える根拠)**が加わり...
現場の構造

大統一論と現場技術①日常の現象は、どのように「客観」になるのか

宇宙には、私たちが知っているだけでも、さまざまな現象があります。物体が動く。光が進む。電気が流れる。磁石が引き合う。原子の内部で反応が起きる。一見すると、それぞれ別々の現象に見えます。ところが科学は、長い時間をかけて、こうした異なる現象の間...
リスクと責任

このメディアでいう「現場」とは何か

街を歩けば、工事現場はごく当たり前の風景として存在しています。道路工事、住宅建設、造成工事、設備工事。私たちは毎日のようにそれらを目にしています。けれど、多くの場合、「工事をしているな」「今日は通れないな」その程度で通り過ぎてしまいます。私...
現場の構造

「見えているつもり」が危険を見落とす――お盆前の交差点で感じた安全の盲点

今朝、家族を会社へ送るため、車を運転していました。お盆休みを前にした時期ということもあるのか、通勤時間帯ではありましたが、普段より交通量は少ない朝でした。そのような中、交差点で何台もの自転車が、十分な減速や周囲の確認をしないまま、車の前を横...
リスクと責任

なぜ責任は現場に押し付けられるのか

事故やトラブルが起きたとき、最初に問われるのは、たいてい現場です。「なぜ防げなかったのか」「なぜ確認しなかったのか」「なぜ報告しなかったのか」問いの向きは、常に下へ向かいます責任は、上で決まり、下で回収される現場の条件は、現場では決められて...
リスクと責任

千葉市の建設現場で事故が減らない理由──それは「現場の問題」ではない

建設現場で事故が起きると、まず現場に目が向きます。安全確認はできていたのか。作業手順は守られていたのか。作業員に問題はなかったのか。もちろん、そこを確認することは必要です。しかし、そこで話を終えてしまうと、見えなくなるものがあります。事故が...