政治は、遠い世界の話ではありません。
法律、規制、補助金、制度。
それらはすべて、社会をより良くするために考えられた意思決定の積み重ねです。しかし、その制度が現場へ届いたとき、設計した人が思い描いた姿とは異なる現象が起こることがあります。
制度は必要。
けれども、現場はそれ(だけ)では動かない場面があります。私は建設現場を歩きながら、その光景を何度も見てきました。
ここでのお話は、制度への反発ではありません。また、現場だけを正当化したいわけでもありません。
私が見つめたいのは、制度が描いた設計図と、現場が生きる現実とのあいだに生まれる、小さくても見過ごせない「ズレ」です。
そのズレは、誰かの悪意によって生まれるものではありません。むしろ、善意、合理性、安全、責任──それぞれが正しい方向を目指した結果として生まれることがあります。
だからこそ、そのズレを知ることは、制度を否定することではなく、制度をより深く理解することにつながるのではないでしょうか。
このカテゴリー「制度と現場のズレ」では、これまで積み重ねてきた現場観察をもとに、一つの角度から社会の仕組みを見つめ直していきます。
これから八つのエッセイを通して、制度と現場のあいだに生まれる構造的なズレについて考察していきます。お読みいただく中で、ご意見やご感想、また「ここは違和感がある」と感じられた点がございましたら、コメントやメールにてご教示いただければ幸いです。
- 第1章 補助金という幻想―「支援」は、本当に会社を強くするのか
- 第2章 働き方改革の意外な副作用
- 第3章 法律は正しいが、現場では機能しない
- 第4章 規制が事故を増やすパラドックス
- 第5章 責任を明確にするほど、責任は見えなくなる
- 第6章 安全は数字で測れるのか
- 第7章 現場が制度を支えているという逆説
- 第8章 制度と現場のズレ、その先に見えるもの
【免責】
※ この記事は、合同会社正進(メディア事業)の経験と、現場での考察に基づくものです。正進の母体である正進総合保険企画(2004年開業・損害保険代理店)の知見も含まれますが、建設業に関する専門的な技術的助言ではありません。個別の事案については、必ず専門家にご相談ください。

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